あなたの笑顔が好きだから。



「ま、麻弥くん、先輩と仲良いの…!?」

「え?うん、2人は中学が一緒で真くんとは家がお向かい同士なんだ〜」

「聞いてない!」

「えー?…ってか、芽依と真くん知り合いなんだね」

「まあね〜」


…嘘でしょ、麻弥くんが住んでる地域が真ちゃん先輩と同じってことは、帰る方向も一緒なんだよね?

全然知らなかった!
先輩、そんな近くに住んでたの!?


「あっ、芽依!この顔面国宝級イケメンがわーちゃん。一応紹介するけど、こっちの普通にイケメンなのが真くん」

「おいおい、『普通にイケメン』って何。超ウケるけど"普通"いらなくね?」

「なははっ!」

「『なはは』じゃねんだわ〜」


コントのようなやりとりにわーちゃんさんは暇そうにスマホをいじっている。


「わーちゃん!スマホ触ってないでツッコんでくれよ!わーちゃんが止めてくんないと夜になっちゃうよー!!」


麻弥くんに呼ばれたわーちゃんさんは、視線をスマホからこちらに向けて「ごめん」と一言。


「相手にするのもあれだし、終わるの待っとこうと思って…」


わーちゃんさんは、白々しい態度で返事をした。