本編10章あたり(P.151〜)のお話───。
【side 真也】
昼休みの時間、自分の席に座って、頬杖をつきながら、おれはスマホでアルバムを見返していた。
夏休みに萩ちゃんと2人で水族館に行った日の写真をタップする。
サンドイッチを口いっぱいに頬張ってカメラ目線でこちらを見ている萩ちゃんと目が合った。
不思議そうな顔でほっぺたにサンドイッチを詰め込んでいる萩ちゃんは、リスかハムスターのように見えた。
かわいすぎる。
萩ちゃんとは、初めて会った時から小動物みたいで可愛らしいと思っていた。
サンドイッチを食べている写真以外にも、大水槽の中に泳いでいる魚たちを無我夢中になって目で追っている後ろ姿や実物のサメを見て目を輝かせている横顔の写真とか、本人にバレないように隠し撮りをしておいた。
我ながら、気持ち悪いと思う。
バレたらきっと萩ちゃんはこの世の終わりみたいな顔で『消してください…!』って言うんだろうな。
言われたとしても、絶対に消してやんない。
だって、萩ちゃんとのお出かけは普通に楽しかったから。
余韻に浸りながら、頬が緩みかけるのを周りにいるクラスメイトたちに気づかれないよう、口元を手で隠した。
【side 真也】
昼休みの時間、自分の席に座って、頬杖をつきながら、おれはスマホでアルバムを見返していた。
夏休みに萩ちゃんと2人で水族館に行った日の写真をタップする。
サンドイッチを口いっぱいに頬張ってカメラ目線でこちらを見ている萩ちゃんと目が合った。
不思議そうな顔でほっぺたにサンドイッチを詰め込んでいる萩ちゃんは、リスかハムスターのように見えた。
かわいすぎる。
萩ちゃんとは、初めて会った時から小動物みたいで可愛らしいと思っていた。
サンドイッチを食べている写真以外にも、大水槽の中に泳いでいる魚たちを無我夢中になって目で追っている後ろ姿や実物のサメを見て目を輝かせている横顔の写真とか、本人にバレないように隠し撮りをしておいた。
我ながら、気持ち悪いと思う。
バレたらきっと萩ちゃんはこの世の終わりみたいな顔で『消してください…!』って言うんだろうな。
言われたとしても、絶対に消してやんない。
だって、萩ちゃんとのお出かけは普通に楽しかったから。
余韻に浸りながら、頬が緩みかけるのを周りにいるクラスメイトたちに気づかれないよう、口元を手で隠した。