「本当に、ごめんなさい。……でも、これだけは言わせてください」 「ん?なになに?」 私は先輩の袖を掴んで、再度背伸びをしながら、耳元で自分の気持ちを伝えた。 「真ちゃん先輩、大好き」 目を見開き、反射的に振り向いた先輩は、耳と頬が同時に真っ赤に染まっていく。 少し悔しそうにムッと唇を尖らせる先輩。 だけど、愛おしいと言わんばかりの笑顔で、返事をしてくれた。 「おれも大好き」