あなたの笑顔が好きだから。



「芽依〜、あたしら部活いくね〜」

「あっ、うん!いってらっしゃい!」


部活指定のジャージに着替えた瑠璃ちゃん、ギターケースを背負った杏子ちゃんに手を振って、2人を見送る。


「なーなー行こー!来てくれたらメロンパフェ以外のやつ奢るからさ〜!!」


ぎゃーぎゃーわめく麻弥くんにため息をついて。


「…まあ、奢ってくれるなら……」


厚かましい人間だと思われるかもしれないが、本人が奢ってくれると言うので、遠慮なくご厚意に甘えさせてもらおう。


「わーいわーい、メロンパフェ〜☆」


鼻歌混じりに廊下を歩く麻弥くん。

そんなにメロン好きなんだなぁ。
私ならいちごパフェがいいなぁ…なんて。



「…あっ!!真くん!わーちゃん!」



パァッと嬉しそうな顔をする彼の視線をゆっくり辿っていくと───…。


「…っ!」


なんと、真ちゃん先輩が目の前に現れたのだ。

そして、先輩の隣にはすごく顔の整った男の人がいる。


「まやっちやっほー!あっ、萩ちゃんもやっほー!」

「…あっ、お、おっす!」

「んはは、まーた応援団みたいな挨拶!」


か、かっこい〜〜〜っ…!!


真ちゃん先輩の笑顔を見た瞬間、熱が一気に顔に集まっていく。