あなたの笑顔が好きだから。


「…深森くんは、その子とどういう関係?」

「どういうって、彼女ですけど?」

「……えっ!!??か、彼女って……えっ??深森くん、その子と付き合ってんの…!?」


目を見開いて驚いているチカちゃんさんたちを差し置いて、先輩はやわらかい表情で笑みを浮かべて言った。


「うん。おれたち付き合ってんの。おれの彼女、かわいいっしょ?」


いきなり『かわいい』と褒められて、頬が熱くなっていく。


「萩ちゃん、帰ろ♡」


先輩に手を握られた状態で歩き出し、私たちはその場から立ち去った。