あなたの笑顔が好きだから。


「えっ、あの…」


チカちゃんさんという人も普通に背が高いけれど、彼以上に高身長な友人2人の迫力に、私は呆気にとられてしまう。

たぶん、この人たちはバスケ部なのだろう。

おそらく身長180センチ以上あるであろう男たちに圧倒されていると───…。



「萩ちゃん、おまたせ〜」



後ろからぐいっと腕を引かれ、そのまま抱きしめられる状態となった。

何が起こっているのか、きょとんとしていると、「待たせたよね〜、ほんとごめんね〜」と、真ちゃん先輩の声が頭上から降ってきた。


「あれっ、深森くんだ。やっほー」

「やっほーチカくんたち」


雰囲気からして、真ちゃん先輩とチカちゃんさんたちは知り合いのようだ。

しかも、よく見たら上履きの色が緑の目印が入っているので、真ちゃん先輩の同級生ということで間違いないだろう。


「チカくん、おれの萩ちゃんに何か用〜?」

「えっ?いや、お守り拾ってもらって──…ん?まって、今『おれの』って言った??」


チカちゃんさんの質問に、先輩は私を抱きしめる力を少し強める。