「ちゃんと順序を理解した上で付き合うこと。あと、交際直後に彼氏とお泊まりはお母さん的にあまりよろしくないと思う。もし、芽依に何かあったら──…」
「だ、大丈夫だよ。わかってるから。お母さんが想像してるようなことは何にもしてないから…」
お母さんの言う通り、付き合いたてで自分の家に彼氏を泊めるのはよくなかったかもしれない。
だけど、人恋しさに、家に一人でいることに限界が来たのだと思う。
「帰りが遅くなるのは当たり前だったし、いつも仕事頑張ってくれてるお母さんにわがままなんて言えなかった」
きっと、迷惑をかけてしまうと思っていたから───…。
「でも、お母さんが誕生日に帰ってこれないって言った時、すごく悲しくなって、何も考えたくなくて、フラッと家から出たくなった。家にいつも一人でいるのは慣れていたし、普段と変わらないと思っていたけど、やっぱり寂しいと心の中で泣いている自分がいて、思わず先輩を家に上げちゃった」
「ごめんなさい」と言って、私は頭を下げた。
自分勝手でごめんなさい。
こんな我儘な人間になってしまってごめんなさい。
膝の上で拳を強く握りしめながら、私はこう聞いた。



