あなたの笑顔が好きだから。


どう答えればいいのだろう。

私と先輩が両想いであることがわかった時には、時刻は既に日付が変わっていた。

だから、私たちが付き合った日は、私の誕生日の次の日の10月2日。

つまり、今日ということになる。


「……き、今日から…お付き合いを、しました……」


正直に答えると、お母さんは眉間に皺を寄せ、苦渋の表情を浮かべる。


「そうなんだ…」

「……う、うん」

「……」


お母さんが黙り込むと同時に、重たい空気が流れ始める。

だけど、母の返答に私は少し驚いた。

彼氏がいることに対して、何か言ってくるのかと思って身構えていたのに『そうなんだ…』とたった一言だけだなんて予想していなかった。


「…えっと、何も言わないの?」

「…へっ??」

「いや、なんかもっと質問されたり、反対されるのかと思って……」

「えっ、あぁ…。まあ、その、いつの間にか芽依に彼氏ができてたのはびっくりしたけど…。もう高校生だし、恋愛とかしたい年頃だろうし……だから、あれだよ。付き合ってることに反対はしないよ」


「でも、これだけは約束して」と、お母さんは続ける。