あなたの笑顔が好きだから。






「そんじゃ、ほんとにありがとね。お世話になりました(?)」


共用玄関を出て、前に歩いていた先輩がくるっと振り返る。


「いえいえ、お世話になったのは私の方なので。むしろご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした」

「んはは、何このやりとり。堅苦しい〜。……でも、なんかあれだよね。久しぶりな感じするよね!」


にへらと笑う先輩に、言われてみれば確かに久しぶりな気がする…と私は思い返す。


「また学校でね」

「…はい。毎日連絡してもいいですか?」

「いいよ。なんなら毎晩電話でもする?」

「め、迷惑じゃなかったら…」

「全然迷惑なんかじゃないよ」


優しい言葉をくれる先輩にきゅ〜んっ…と胸を締め付けられて、名残惜しさに思わず抱きついてしまう。


「早く月曜日になってほしいです…」

「いやマジわかる〜。おれも離れるのやだよ〜〜っ」


すると、先輩は「あっ!」と何かいいことを思いついたような声を出す。


「萩ちゃん萩ちゃん!ちょっと顔上げてくんない?」

「? わかりまし──…」