「萩ちゃんがおれの笑った顔が好きって言ってくれた時、自分の存在が認められたような気がして、すごく嬉しかったんだよ。改めて振り返ってみると、おれ、萩ちゃんと出会えてよかったって思ってる。萩ちゃんを好きになれて、おれは今、すごく幸せだよ」
「……っ」
「萩ちゃんと初めて話したあの日、おれは萩ちゃんの言葉で救われたもん。だから、今度はおれが萩ちゃんを救う番。萩ちゃんは十分素敵で、優しくてこれ以上にないくらい、萩ちゃんのことが好きだよ。萩ちゃんにはおれがいるってことを忘れないでほしい」
ぐいっと引き寄せられて、バランスを崩してしまい、先輩の胸元へと体を預ける。
「1人がいやなら、今みたいに一緒にいるから、いつでも言って。必ず萩ちゃんのとこに駆けつけに行くからさ」
「…ふへっ。先輩、なんだかヒーローみたい」
「当たり前じゃん。萩ちゃんはおれの大切な人なんだから」
先輩がそう言った瞬間、目頭が熱くなっていき、ずっと堪えていた涙が一気に溢れ出てしまった。
視界がぼやけて何も見えない。
鼻を啜って、上手く息ができなくて。
泣きじゃくりながら、嗚咽を漏らした。
子どもみたいに泣く私を先輩は優しく背中を叩いてくれたのだった。



