「……き、今日はしないっ!!」
「えぇっ!?な、なんで…!?」
「何でって…このままキスしたら、手出しちゃうもん」
「んえっ、だ、出していい、ですけど…」
「だめだよ!!そんなことしたら、最後までいたしちゃう自信あるよ、おれ!!」
「で、でもしたい、ですよね…?」
「そりゃあ、もちろん!!」
「ば、馬鹿正直すぎませんか…」
「おれだって男だからね!なんなら、好きな子とだとなおさらだし…」
「あとさ…」と先輩は恥ずかしそうな表情で話を続ける。
「付き合った直後にキスとか……その、それ以上の行為はよくないと思いまして…」
「……はっ、えっ…」
そ、そういうもの、なの…?
少女漫画だと、ヒーローとヒロインが両想いになってお互いの気持ちが結ばれた瞬間、2人は見つめ合ってキスをして、ハッピーエンドっていうイメージがあるけれど…。
「とにかく!おれはもう萩ちゃんを傷つけたくないの!萩ちゃんのこと大切にしたいから、今日はキスしない!!」
「じゃあ、いつしてくれるんですか?」
「〜〜っ、そ、そういうのはいつするとか決めるものじゃないんだよ!したくなったらするの!」
「なら、私からしていいですか?」
「いや何でだよっ!!」



