あなたの笑顔が好きだから。


ちょっとまって。

この状況はもしやとんでもないことなのでは…!?

だって、私たちは恋人同士でも何でもないし、ただの先輩後輩というだけの関係であって。

こ、これって、"フジュンイセイコウユウ"になっちゃうのかな…!?

いや、落ち着くんだ。

まだ服を脱いでいないじゃないか。

それに、先輩も全くその気がなさそうにスマホを触っている。

───でも、なんか、なんか……。


「…あの、先輩」

「んー?どしたの?」

「お家の人とかは、その…大丈夫なんですか?」

「あー、うん、大丈夫。おれの親、基本放任主義だし」


「あっ、別に仲が悪いとかそういうんじゃないからね?」と先輩は慌てて付け足した。


「……お風呂、とかは…」

「うん、もう入ってるから大丈夫〜」

「……そう、ですか」


なんか、慣れてない…??

まあ、色々と経験豊富そうなのは知ってはいたけども。


「そういえば、先輩は何しにコンビニに来られてたんですか?」

「小腹空いたから何かお腹に満たせるもの買いに来てたんだよね。でも、ちょうど入り口前に萩ちゃんの姿があったからびっくりしちゃった」

「……」


私は、ドキドキ胸を弾ませながらこう聞いた。