教室に連行された私は、真ちゃん先輩のことについて、全て吐かされた。

真ちゃん先輩が私の王子様でもあり、初恋相手でもあるということ。

そして、以前、真ちゃん先輩と仲良くなったことなどを話すと2人は何とも言えない表情をしていた。


「マジか、まさかの深森先輩か……」

「どうしたもんか…」


杏子ちゃんは腕を組み、瑠璃ちゃんは頭を抱えている。


「真ちゃん先輩、私のこと覚えててくれてたの!しかも学校同じなんだよ!これって運命じゃない?」


高揚した状態で、身振り手振りをしながら先輩の話をする。


「……芽依」

「ん?」


杏子ちゃんがぽんっと私の肩に手を置いた。


「…わたし、相手が深森先輩なの、ちょっと応援できない……」

「えっ…」


応援できないって、何で……。


「あたしもあの先輩はおすすめできないかも…」


瑠璃ちゃんまで…。


「何で?真ちゃん先輩かっこいいし、優しかったよ?」

「そりゃあ、あの人は女の子なら誰にでも優しいでしょうよ」

「……」


認めてくれない雰囲気を出す2人になんだか悲しくなってくる。