「ちょっと麻弥。何か言いたそうな顔してるけどさ。芽依にだって色々事情があるんだから、あんたがとやかく言う権利なんてないのよ」
「そーだそーだ!」
「芽依も、これまで麻弥に口うるさいこと言われてきたかもしれないけど、あんたのペースで頑張ったらいいんだからね。無理しちゃだめだよ」
「瑠璃の言う通りだよっ!!」
杏子ちゃんはそっと優しく頭を撫でてくれて、瑠璃ちゃんは手を握ってくれて。
「何があっても、わたしたちは芽依の味方だからね!」
「話したくなったらでいいから。できるだけ1人で抱え込まないでね」
2人のあたたかい言葉に、少し心が軽くなった。
こんなに優しい友達がいて、私は周りにすごく恵まれているのだと気づいたのだ。
この間も、玲太くんの胸ぐらを掴んで怒鳴ってしまったし、玲太くんに謝らなければならない。



