先輩に告白をしてしまった次の日、私は学校を休むことにした。

昨日、昼休みの後、体調が悪いと嘘をついて早退した。

仮病を使って、学校をサボるのは初めてだった。

リビングに置いてあるソファーに横たわりながら、壁掛け時計に目を移すと、時刻は17時過ぎを指していた。

スマホを手に取り、画面を表示すると、瑠璃ちゃんと杏子ちゃんからそれぞれ《大丈夫?》《何かあった?》と、メッセージをくれていた。

真ちゃん先輩からの連絡はない。

何故なら、私が勝手に先輩の連絡先を躊躇うことなく削除したから。

きっと先輩のスマホにも、私の連絡先が消えているはず。

当然だ。
先輩との関係は、もう終わったのだ。

先輩には、好きな人がいる。

好きな人の好きな人にはなれなかったけれど、これからは先輩の幸せを願うことにした。

先輩への想いはしばらく消えてはくれないと思うが、ゆっくりと時間をかけて、気持ちをゼロに切り替えればいいだけの話。

だから、まだ少し、先輩を好きでいるのを許してください───…。