あなたの笑顔が好きだから。


最後まで言い切った瞬間、目頭が熱くなっていき、堪えていた涙が一気に溢れ出してしまう。

子どもみたいにポロポロ涙を流す私を見た先輩は、ギョッとして慌てながらもハンカチを貸してくれた。


「な、なんかごめん。泣かせるつもりなかったんだけど…」

「ゔぐふっ…。ごぢらごぞ、ずびばぜん…!でもごれは涙じゃないので安心じでぐだざい……」

「それは無理があるよ、萩ちゃん…」

「ゔっ…。で、でも本当のごどなので……」

「うん、ありがとう。めちゃくちゃ嬉しい」


先輩は、体ごと私の方に向けて、フッとやわらかく微笑んだ。


「あー…まあ、さっきは昔のこと話して、チヤホヤされたかったーとか、必要とされてないのやだーとか言って、しんみりとした空気作っちゃったけど、今はもう全然気にしてないから大丈夫だよ」


ケロリとした顔で言う先輩に、私は「えぇっ??」と間抜けな声を出す。


「さっき萩ちゃんに言われて気づかされたこともあったけど、今は好きなように生きてるし、普通に楽しいって思ってるし?最近まで色々悩んでたこともあったけど、落ち込んでたって時間の無駄だし、とりま、気楽にいきまっしょい!って思いながら毎日充実した生活送ってるよんっ☆」