「……急になに。つーか、ノックしてから入って来いよ」
「あんた、何女子みたいなこと言ってんの」
「涼ちゃん、おいーっす!!」
「わーっ!まやっちー!!元気してたー!?」
「めっちゃ元気ー!…ってか、悠、おっきくなったなー!!」
最悪だ、うるさいのが2人増えた。
ただでさえ、麻弥1人でもやかましいのに、涼香と悠が加わると更に部屋が賑やかになった。
「何しに来たんだよ、早く帰ってくんない?」
「ん?あぁ、ごめんごめん。真也さ、今日暇?暇なら悠のこと見といてほしいんだけど」
「……はあっ!?」
姉の頼みに顔をしかめると、悠が「おじちゃん、あそぼー!」と言って飛びついてきた。
「ぎゃあっ!?ハナクソついた指で抱きついてくんな!!」
「職場に連れて行ってもよかったんだけど、病院だし、退屈させちゃうから、夏休みの間は悠のこと見といてほしいのよ」
「何でおれなんだよ、永遠に頼めよ…!永遠の方が子ども好きなの知ってるくせに…!」
「…うーん、さっきわーちゃんに頼みに行ったんだけど、すごいテンション低くてさー。話が通じなさそうだったから、仕方なく超絶イケメンであたしの弟である真也に任せにきたってわけ」



