契約夫婦を解消したはずなのに、凄腕パイロットは私を捕らえて離さない

 どうしても真琴に言われてから誠吾さんを意識してしまい、できるなら気持ちの整理がつくまで会いたくない。

 だけどこんな一方的に約束を取り付けられてしまったら、断るに断れないよね。それに予約もしてくれたみたいだし。
 わかりましたと返信して、残りのご飯を食べ進めていく。

 これから大阪国際空港、その後すぐに羽田便に乗って今日の業務は終了となる。羽田便へは金城さんも一緒だから気が抜けない。

 誠吾さんから声をかけられるようになって、金城さんに誰よりも敵対視されるようになった。金城さんは誠吾さんが既婚者でも諦めないと言っていたし、奥さんから奪うとまでも言っていた。それほど好きている相手が急に新入りの私と親しくしていたらおもしろく思わないはず。

 ミスを冒すものなら、厳しい口調で責め立てられている。だから彼女と一緒の便になったら、どんなに些細なミスも許されない。

 これで誠吾さんが独身で私が離婚しているとはいえ、彼の元妻だということもバレた日には金城さんをはじめ、真田派の先輩たちからなにを言われるか……。今でも当たりが強いというのに。