契約夫婦を解消したはずなのに、凄腕パイロットは私を捕らえて離さない

「もちろん容易ではないだろうし、見つけて責任を取ってもらうことは難しいだろう。だけど、原因を追究しようと動くことが大切だと思うんだ。厳正に対処されるってわかれば今後、同じことが起こらない可能性が上がるだろ?」

「そう、ですね」

 上が動いてくれるなら、これからは面白おかしく噂を流す人は少なくなるだろう。誰だって厳罰など受けたくないもの。

「じゃあこの件は俺に任せてくれ。人事に同期がいるから動くよう声をかけてみるよ」

「すみません、ありがとございます」

 きっと金城さんは犯人だと特定されないだろうし、名乗りもでないだろう。だけど人事部が動いてくれることによって、少しでも悪いことをしたと思ってくれたらいい。

「任せておいて。あ、俺の功績はしっかりと真田に伝えてくれよ? あいつ、俺に対する敬意が足りないからな。これで少しは俺を先輩として敬うだろう」

 館野キャプテンってば、得意げに鼻を鳴らしていうものだから笑ってしまった。

 それからふたりともステーキを完食し、店を出て同じフロアにある珈琲ショップへ向かった。館野キャプテンが珈琲までごちそうしてくれて、誠吾さんの話をたくさんしてくれた。