「やっぱり足りないか?」
「い、いいえ! 十分すぎるかと」
そんな大金があれば借金はもちろん、向こう数年は母と暮らすことができる。
「そうか、じゃあ詳細はキミからの信頼を得るためにも、結婚するにあたっての条件を記載した書類を作成しながら話そうか」
「え? あっ……ちょっと、あの?」
私の返事など聞かずに立ち上がった彼は、私の手を引いて立たせると歩きだした。
「ここじゃなくて、落ち着いたところで食事でもしながらちゃんと話そう」
そう言って彼が向かった先は、テレビで何度も取り上げられている割烹料理店。
気後れする私を他所に彼は堂々と入り、個室に通されるとコース料理をふたつ注文した。それと女将に紙とペンの用意をお願いし、それが届けられるとさっそく話に入る。
「まずは自己紹介から始めようか。俺は真田誠吾。今年で二十四歳になる。一応会社員だ」
「夏目凪咲です。えっと……その、十八歳の高校三年生です」
彼が打ち明けた以上、私も偽りなく名乗らなくてはいけない。正直に年齢を口にしたものの案の定、彼は目を丸くさせた。
「十八歳の……高校生?」
「はい」
法的には女性は十六歳で結婚できるから問題ないけど、でもやっぱり未成年の高校生だったなんてびっくりするよね。
「そうか、高校生だったか。……いや、結婚できる年齢だし問題はないよな」
自分に言い聞かせるようにブツブツと呟いた後、彼は鋭い眼差しを向けた。
「い、いいえ! 十分すぎるかと」
そんな大金があれば借金はもちろん、向こう数年は母と暮らすことができる。
「そうか、じゃあ詳細はキミからの信頼を得るためにも、結婚するにあたっての条件を記載した書類を作成しながら話そうか」
「え? あっ……ちょっと、あの?」
私の返事など聞かずに立ち上がった彼は、私の手を引いて立たせると歩きだした。
「ここじゃなくて、落ち着いたところで食事でもしながらちゃんと話そう」
そう言って彼が向かった先は、テレビで何度も取り上げられている割烹料理店。
気後れする私を他所に彼は堂々と入り、個室に通されるとコース料理をふたつ注文した。それと女将に紙とペンの用意をお願いし、それが届けられるとさっそく話に入る。
「まずは自己紹介から始めようか。俺は真田誠吾。今年で二十四歳になる。一応会社員だ」
「夏目凪咲です。えっと……その、十八歳の高校三年生です」
彼が打ち明けた以上、私も偽りなく名乗らなくてはいけない。正直に年齢を口にしたものの案の定、彼は目を丸くさせた。
「十八歳の……高校生?」
「はい」
法的には女性は十六歳で結婚できるから問題ないけど、でもやっぱり未成年の高校生だったなんてびっくりするよね。
「そうか、高校生だったか。……いや、結婚できる年齢だし問題はないよな」
自分に言い聞かせるようにブツブツと呟いた後、彼は鋭い眼差しを向けた。



