身も心も、満たしてくれるのは貴方だけなのに。

すぐに既読がついた。

-お車のナンバーと車種を教えてください。-

聞かれた通り、教えた。


コンコンッ


運転席の窓ガラス越しに黒田さんと思われる人物が。

20代に見える。

同い年かな?

勝手に、渋めな人が来るのかと思ってた。


窓ガラスを開けると、優しそうな表情で、

「初めまして、ユキさんですかね?中野といいます。近くに事務所があるので、僕の車に乗ってください。」

黒田さんじゃなかった。

…まぁいいや、黒田さんは事務所で待ってるんだろう。

「あっ、初めまして。分かりました。あのっ、車はコンビニに停めておいていいんですか」

「あー…じゃあ僕のあとついてきてください。ここからすぐのところに駐車場借りてるので、案内します。」

最初からそうしてよ。

中野さんの後を追う形で、駐車場へ向かった。