ティアドール

「日本人が!」

リサは、オバマAB型のミサイルポットを開いた。



「オリジナルフィギュア!沈黙!このまま、回収します!」

雛菊はアルテミスを確認し、急降下しながら足を開いた。

まるで、鷹が上空から獲物を狙うかのように。

「草薙!旋回!脱出に備えろ!麗奈達は、どうなっている!」

有馬の言葉に、管制官の城戸真理亜がこたえた。

「本艦に向かっています!」

「急がせて!オリジナルフィギュア回収後、敵機の足止めを頼む」

ブリッジにあるスクリーンが、島に立ち竦むアルテミスを映した。

「彼女は、我々が回収しなければいけない。でないと、世界が滅ぶわ」

有馬は腕を組みながら、両手を握り締めた。



「貰った!」

河村は機体のスピードを落とすことなく、アルテミスの後ろから両肩を掴むと、そのまま飛翔した。

その姿は…翼を広げた天使に見えた。

「す、少し…重いが…いける!」

河村はユーテラス内で歯を食い縛りながら、空を見上げた。

アルテミスの重さを、シンクロした雛菊から感じながらも、河村は飛ぶことに神経を集中させた。

雛菊はさらに翼を広げ、ミサイルが飛び交う大空に飛び上がる。

「こちら河村!今から、この空域から離脱します!」

「了解!本艦も、敵を威嚇しながら、離脱します!」

ミサイルを撃ちながら、島から離れていく草薙。

その動きに、気付かないフェーンではなかった。

「舐められたものだ!」

黄金の鳥は軌道を変え、アルテミスに向かう。

「チッ」

アルテミスを運んでいる為に、スピードが落ちた雛菊。河村は舌打ちすると、草薙までの距離を図った。

「オリジナルフィギュアは、我々が貰う!」

黄金の鳥は炎を消すと、速度を増し、ミサイル群を置いてきぼりにした。

「終わりだ」

そして、攻撃目標を雛菊にし、ビームを放とうとした時、草薙から新たなミサイルが放たれた。 雛菊と黄金の鳥の間に。