君に届くまで、
何度だって伝えてやるんだから。
「う~……」
「カノちゃん、大丈夫?」
出会いの季節はあっという間にすぎて、楽しい夏休みも終わって。
なんともうすぐ修学旅行です。
4泊5日の修学旅行。京都奈良大阪めぐり。
班決めも終わって、今は自由行動でどこに行くかのスケジュール組み立ての時間。
机に突っ伏して唸る私に、心配そうに声をかけてくれる乃奈香ちゃんは女神様。
「だいじょばない~……」
え、待って。
だって今って何月? わお、9月。
何度だって伝えるって決めてからもう半年弱経ったってこと?
毎日のように、隙あらば。
雪杜くんの教室に出向いて好きって伝えに行ったり
お昼一緒にどうかな? って誘いに行ったり
なんなら、休みの日にデートだって誘ったりしてみた。
でも。
君から返ってくる言葉はいつも決まって
「笑えない」「いい加減にして」「人混み、嫌いだから」
「……これがどうして大丈夫でいられようか。いや、ない……」
「あは、はなのが反語使ってる」
萌ちゃんがスマホで自撮りをしながら笑いかけてくる。
その美貌と余裕があれば、雪杜くんに私の気持ちを受け取ってもらえるんじゃないでしょうか。
神様って理不尽。
何度だって伝えてやるんだから。
「う~……」
「カノちゃん、大丈夫?」
出会いの季節はあっという間にすぎて、楽しい夏休みも終わって。
なんともうすぐ修学旅行です。
4泊5日の修学旅行。京都奈良大阪めぐり。
班決めも終わって、今は自由行動でどこに行くかのスケジュール組み立ての時間。
机に突っ伏して唸る私に、心配そうに声をかけてくれる乃奈香ちゃんは女神様。
「だいじょばない~……」
え、待って。
だって今って何月? わお、9月。
何度だって伝えるって決めてからもう半年弱経ったってこと?
毎日のように、隙あらば。
雪杜くんの教室に出向いて好きって伝えに行ったり
お昼一緒にどうかな? って誘いに行ったり
なんなら、休みの日にデートだって誘ったりしてみた。
でも。
君から返ってくる言葉はいつも決まって
「笑えない」「いい加減にして」「人混み、嫌いだから」
「……これがどうして大丈夫でいられようか。いや、ない……」
「あは、はなのが反語使ってる」
萌ちゃんがスマホで自撮りをしながら笑いかけてくる。
その美貌と余裕があれば、雪杜くんに私の気持ちを受け取ってもらえるんじゃないでしょうか。
神様って理不尽。