***
「はなのー」
「カノちゃんっ」
放課後。
掃除当番で教室のゴミ箱を持って移動しようとしたとき、声をかけられる。
「テストも終わったことだし、なんかスイーツでもど?」
「うん、行く!! これ捨てたら行くから、先に行ってて!!」
「じゃあ校門で待ってるよ~!!」
そう言うと、萌ちゃんと乃奈香ちゃんは先に教室から出ていった。
よし、私もはやく済ませちゃおう。
「………」
ちょっとだけ。
ちょっとだけ、1年生の教室の前なんか通っちゃおっかな……。
うん、そっちのルートの方が近そうだし?
……なんて。
「ちょっとどころじゃなく、私らしくないなあ」
もやもやも一緒に捨てられたらいいのに。
抱えるゴミ箱を見て、ふうとため息ひとつ。
雪杜くんが友達だと言うなら。
それでいいのかな。
……いいの、かな。
「はなのー」
「カノちゃんっ」
放課後。
掃除当番で教室のゴミ箱を持って移動しようとしたとき、声をかけられる。
「テストも終わったことだし、なんかスイーツでもど?」
「うん、行く!! これ捨てたら行くから、先に行ってて!!」
「じゃあ校門で待ってるよ~!!」
そう言うと、萌ちゃんと乃奈香ちゃんは先に教室から出ていった。
よし、私もはやく済ませちゃおう。
「………」
ちょっとだけ。
ちょっとだけ、1年生の教室の前なんか通っちゃおっかな……。
うん、そっちのルートの方が近そうだし?
……なんて。
「ちょっとどころじゃなく、私らしくないなあ」
もやもやも一緒に捨てられたらいいのに。
抱えるゴミ箱を見て、ふうとため息ひとつ。
雪杜くんが友達だと言うなら。
それでいいのかな。
……いいの、かな。



