春に笑って、君宿り。

頭の中真っ白
目の前真っ暗

助けて助けて


――「……何かあるなら口で言って」


言葉が欲しい。

いつの間にか、欲しいって思うようになった。

与えたいと、助けたいと思うのが普通だったのに、本当にいつの間にか。


どこにでもあるありきたりな言葉。
なんてない言葉。


――「そんなに焦らなくても……ちゃんと聞くから」


でも、あなたからもらった言葉なら
それは一瞬で私の中の特別な言葉になるの。


視界が真っ白になって、すぐに外になったと理解する。
……それより先に、淡い青を見つける。


「もし何か聞きたいことがあったら、いつでも聞いてね」

「多分ないと思うけど、万が一何かあったら、はい」


やだやだ。
楽しそうに話さないで。


「うわああああんっ!!!」


わざと大きな声を出した。
怖くて、大きな声をだした。