私が一方的に好きなだけで、雪杜くんは私を好きなわけじゃない。
それは、そう。
だって他に何もいらないって私が望んだ。
ただ伝わってくれたらそれでいいって私が願った。
でもちゃんと伝わってるかわかんない。
お化け屋敷に入る前、信濃くんに「彼氏候補なんだっけ?」と聞かれた雪杜くんの言葉がよみがえる。
――「別に、そういうわけじゃないですよ」
多分、伝わってない。
雪杜くんは私と友達でいたい?
私は、雪杜くんとどうなりたい?
雪杜くんに私の気持ちが伝わったその先で。
「いーっぽん、にぃーほん……」
「ぎゃっ!?」
気味の悪い声が急に響いて、驚いた私の体が跳ね上がった。
「ゆっくり……あなたのユビヲウバッテイクカラネ……」
「わああああっ!!!」
「ちょ、カノ!?」
大量の涙を流しながら走り出す。
何も見えない誰かここから出して、怖い。
暗いのも、お化けも。
わからないのが一番怖い。
それは、そう。
だって他に何もいらないって私が望んだ。
ただ伝わってくれたらそれでいいって私が願った。
でもちゃんと伝わってるかわかんない。
お化け屋敷に入る前、信濃くんに「彼氏候補なんだっけ?」と聞かれた雪杜くんの言葉がよみがえる。
――「別に、そういうわけじゃないですよ」
多分、伝わってない。
雪杜くんは私と友達でいたい?
私は、雪杜くんとどうなりたい?
雪杜くんに私の気持ちが伝わったその先で。
「いーっぽん、にぃーほん……」
「ぎゃっ!?」
気味の悪い声が急に響いて、驚いた私の体が跳ね上がった。
「ゆっくり……あなたのユビヲウバッテイクカラネ……」
「わああああっ!!!」
「ちょ、カノ!?」
大量の涙を流しながら走り出す。
何も見えない誰かここから出して、怖い。
暗いのも、お化けも。
わからないのが一番怖い。



