春に笑って、君宿り。

「……ふ、っ」

「?」

「はは……っ、すごい、顔……っ!!」

「っ!!?」


作画崩壊してるじゃん。
高2にもなってそんな子供みたいに泣くことないでしょ。

あまりにもすごい顔がおかしくて、声を出して笑った。


「……ゆきもりくん、」

「え、なに?」


涙が出るほど笑ったのなんて、久しぶり。
滲んだ涙を指ですくいながら、もう一度その人の顔を見る。


「雪杜くん、雪杜くん」


今度は俺の名前をひたすら呼び始める。
急にどうした?

あまりの恐怖で壊れた?


「なに? 聞こえてるんだけど」

「ううう~……」


さっきと違って、大粒の雨が降るみたいにぽろぽろと涙を流すその人。
あーあ、目も鼻も顔も真っ赤になって。
ほんと、子供みたいなんですけど。


「私たち……友達なの……?」

「っ」