春に笑って、君宿り。

色素が薄いベージュの髪の間から覗く瞳が怪しく光った。


「信濃 統河だ。よろしくユキメ後輩」

「はい。……はい!?」


ユキメ!?
この人、俺の話聞いてた?


「『ゆき』もり、なつ『め』で、ユキメ後輩。いいっしょ?」

「……はあ、好きにしてください」


調子狂う。
否定したらしただけ長引きそうだ。


「ま、向こうも楽しくやってるみたいだし?」

「!?」


2人の真ん中に割って入ってきたタマキ先輩が、俺とトーガ先輩の肩に腕をまわしてニッと笑う。


「男3人も仲良くやろーぜ」

「はあ……」


週明け、学力テストあるの知ってるの? この人達。
まあいいか。
人の成績気にしたところで、俺には関係ないし。


「雪杜くん!!」


また呼ばれた。
ここ数日で随分聞き慣れた、高くて細くて芯のある声で。

ああもう、いつの間にかすぐにあんたを見つけられるようになってしまった。