春に笑って、君宿り。


やっぱり好き。


「帰ろう、送ってくから」

「え……」


送ってくれるの?
優しい。


「大好き」

「……あんまり困らせないで」

「困らせてるつもりは、ないんだけど……」

「だったら早く泣き止んで」

「はいっ!!」


ふっと表情が柔らかくなる雪杜くん。
淡い青の髪の毛が、夕陽に照らされてキラキラ綺麗に光ってる。


「言っとくけど、俺もあんたのこと何も知らないから、その告白は受けることはできないよ」

「……う、ん」

「そんな露骨に悲しい顔しないで」


あ、また困らせちゃったかな。
でも、困った顔もかわいいね。


「……まあでも、最後のお願いだけは聞いてあげる」

「うん。……うん!?」


最後のお願い!?
私、何かお願いした!? 巻き戻し機能ある!!?