***
「……」
「……」
ブランコに乗って、ひたすら黙っている高校生の男女。
いい雰囲気か、といわれると……どうなんだろう?
緊張してなにも言葉が出てこなくて、でもこの時間が終わって欲しくなくて。
もしも言葉が浮かんできていたとしても、多分この沈黙を私には破る事なんてできなさそうだよ。
「ねえ」
「っ」
やっと雪杜くんが沈黙を破った。
「あんたさ、今朝フラれてなかった?」
「えっ」
「あの会話の感じ、あれ付き合ってたやつじゃないの?」
「う、うん……それはそうなんだけど」
やっぱりおかしい?
今朝フラれたばかりなのに、放課後君が好きだって伝えに行くのは。
「はあ……誰でもいいってこと?」
「え?」
声色が変わる。
心地の良かった彼の声が、怒気を含んで私の胸に突き刺さってくる。
「ち、ちがうよ、今は雪杜くんのこと……」
「『今は』って、なにそれ」
「……」
「……」
ブランコに乗って、ひたすら黙っている高校生の男女。
いい雰囲気か、といわれると……どうなんだろう?
緊張してなにも言葉が出てこなくて、でもこの時間が終わって欲しくなくて。
もしも言葉が浮かんできていたとしても、多分この沈黙を私には破る事なんてできなさそうだよ。
「ねえ」
「っ」
やっと雪杜くんが沈黙を破った。
「あんたさ、今朝フラれてなかった?」
「えっ」
「あの会話の感じ、あれ付き合ってたやつじゃないの?」
「う、うん……それはそうなんだけど」
やっぱりおかしい?
今朝フラれたばかりなのに、放課後君が好きだって伝えに行くのは。
「はあ……誰でもいいってこと?」
「え?」
声色が変わる。
心地の良かった彼の声が、怒気を含んで私の胸に突き刺さってくる。
「ち、ちがうよ、今は雪杜くんのこと……」
「『今は』って、なにそれ」



