春に笑って、君宿り。

「……ずっと、内緒にしてたんだけどさ」

「え?」

「これ、俺と花暖先輩の心を(えが)いたらしい、よ」

「……!?」


びっくりしてちょっとあの、声が出ないんですけど……
え、ちょっとまって、それって本当!?


「タマキ先輩に、花暖先輩とのこと聞いてもらってたって話はしたよね」

「う、うん……」

「それで……うーん……」


急に顔を赤くして、下を向いてしまった。
え、続きは?
雪杜くん!?


「俺の口からは……とても言いにくい……」

「そんなあ、教えてよ雪杜くん~!!」


勝手に照れないで教えて!!?


「おー、めっちゃいい桜!!」

「おっきい……!!」


萌ちゃんと乃奈香ちゃんがやってきて
さらにその後ろには信濃くんと環くんも見えた。


「これが俺の最高傑作!!」


やりきったような、達成感に満ちあふれた表情でそう言い放つ環くん。