「人もいるんだし、公共の場でこういうのよくない」

「……」

「……そんな顔してもダメ」


そんな事言って顔を逸らされちゃうけど、
顔がほんのり赤いのは誤魔化せてないよ、雪杜くん。


「えへへへ……」


ほっぺがとけそうになって、両手でおさえていたとき。


「はなの~!!」

「カノちゃん!!」


萌ちゃんと乃奈香ちゃんに名前を呼ばれる。
やっと来た2人に私も手を振って返した。


「あれ、雪杜身長伸びた?」

「俺だって男ですから」


萌ちゃんの言葉に嬉しそうにして、
しかもドヤ顔でそんなことを言う君がかわいい。

かわいすぎて


「気が狂いそう……!!」

「カノちゃん溶けてる溶けてる!!」

「あとは統河だけだなー……あ、来た」


向こうから高身長のイケメンが歩いてくる。
信濃くんだ。