春に笑って、君宿り。


「あのね、はなの」

「萌ちゃん……?」


少しの沈黙の後、萌ちゃんが机に肘をついて私の顔をのぞき込んでくる。
真面目な顔。
だけどかわいい、やっぱりモデルさんだ。


「あたしらは別に、はなのを責めてる訳じゃないよ」

「……」

「はなのが大事。はなのが恋してるって言うならちゃんと応援したいし、するならちゃんと幸せになってほしいって思ってる。そこは勘違いしないでね?」

「……じゃあ、」


なんで。

と口を開こうとしたとき。


「友達のあたしらから見たら、はなのが今まで付き合ってきた奴らみんなクズだったわけ」

「!?!?」


人生で一番目が大きかったかもしれない。
いや、目の前の萌ちゃんのぱっちりおめめには負けますね、ハイ。

じゃなくて。

……え?


「ク、ズ……」

「そう、クズ」

「2回言った……」


え、え、どの辺が?全然分かんない。