春に笑って、君宿り。

三段突き……三段……三つ目の作戦。
乃奈香ちゃんの言葉にハッとする。


「よ、よし!! 三段突きだね、乃奈香ちゃん!!」

「そうだよカノちゃん!!」


新たな作戦を思いつき、残りのクレープをぱくりと食べる。
落ち込んでる場合じゃない。
クリスマスまで時間がないんだ!!


「新撰組? 三段? 2人とも何言ってんの?」


1人眉間にシワを寄せている萌ちゃんの手を握る私。

そうだよ、こんなところに力強い味方がいるじゃないか。


「萌ちゃん!!」

「ん~?」

「私を大人の女性にしてください!!」


作戦その3:乙女は黙って魅力アップ作戦。

萌ちゃんは私の言葉を聞いて、ニヤッと不敵な笑みを浮かべた。


「……あたしは厳しいよ?」

「承知の上です!! なんでもします!!」


雪杜くんに振り向いてもらうためだ!!
頑張るしかない!!


「じゃ、まずはメイク道具そろえに行くよ!! 着いて来な!!」

「はい!! 花壱先生!!」