春に笑って、君宿り。

「雪杜くん、初めの頃よりも印象やわらかくなったよね」

「わっかる、あたしらにも勉強教えてくれたしね」


「あれはモテる」と2人の声が重なって、私にずしりと重くのしかかった。


「雪杜くんが、モテている……!!!!」


ふ、複雑!!!!
恐れていた事態がこんなにも早く起きてしまうなんて!!


「はなの、こんなところで隠れてる場合じゃないんじゃない?」

「う、うん……行ってくる……!!」


2人にばいばいをして、雪杜くんの教室へいざ出陣。

負けないぞ~……。

みんなよりも私の方が雪杜くんのこと知ってるし!!
お、おそろいだって持ってるし!!


「自信持って行くのよ、恋する(おとめ)!!」


階段を降りて、雪杜くんのいる教室まであと少し。


「今日も一緒に帰られないの~!?」

「もしかして、またあの先輩!?」

「私、2番目でもいいっ!!」


雪杜くんがいるであろう教室の中からそんな声が聞こえてきた。

うう。わかってたけどやっぱりモテている。
でも、どうしてこんな、急に!?


「あ、雪杜くん、桜のいい香り!!」

「っ」