春に笑って、君宿り。

「違うから!!」

「……待ってね?」

「ちょ、階段登り直さなくていいから!!」


服の袖をとっさにつかまれて、引き留められる。
えへ。えへへ。


「準備できたなら、行くよ」

「はあい」


いってきます、と声をかけて家を出た。
外はとってもいい天気。

ラッキーアイテムはワンピース!!
今日も最高になりそうな予感しかない!!


だってだって。

雪杜くんが家まで迎えに来てくれました。
照れた表情が可愛いです。
私服姿もかっこいいです。


「……んへへ……」


隣を歩く雪杜くんを見てはほっぺが落ちそうになる。
膝が乙女震いをする。
おへそが花を咲かせる。


「……言っておくけど、今日は勉強するために家に呼んだんだからね」

「うん!!」

「……元気に返事しないでくれる」

「うん?」

「なんでもない」