「かわいい」と言って頭を撫でてくるくせに
「雪杜くん」と言って平気でゼロ距離を許すくせに
今更後輩の家に入ることでそんなに緊張してるの?
「……」
修学旅行のときといい
おそろいのストラップや匂い袋のことといい
今回のことといい
少しは俺のこと、男として意識してる……って認識でいいわけ?
「ほら、早く行こう」
確かめたくて、でもあと一歩が踏み出せなくて
伸ばそうとした手を引っ込める。
あーあ、これじゃトーガ先輩に舐められても文句言えない。
子供みたいだ。
「ゆ、雪杜くん」
「うん?」
みんなが待機してるリビングへ向かおうとしたとき、後ろから名前を呼ばれる。
「え」
今度は頬にめいっぱい空気を含んで
顔を赤くしている。
なに、君の感情ってどうなってるの?
「なに怒ってんの? 俺、怒らせるようなことした?」
「環くんと私、なにがそんなに違うの?」
「はあ?」
「雪杜くん」と言って平気でゼロ距離を許すくせに
今更後輩の家に入ることでそんなに緊張してるの?
「……」
修学旅行のときといい
おそろいのストラップや匂い袋のことといい
今回のことといい
少しは俺のこと、男として意識してる……って認識でいいわけ?
「ほら、早く行こう」
確かめたくて、でもあと一歩が踏み出せなくて
伸ばそうとした手を引っ込める。
あーあ、これじゃトーガ先輩に舐められても文句言えない。
子供みたいだ。
「ゆ、雪杜くん」
「うん?」
みんなが待機してるリビングへ向かおうとしたとき、後ろから名前を呼ばれる。
「え」
今度は頬にめいっぱい空気を含んで
顔を赤くしている。
なに、君の感情ってどうなってるの?
「なに怒ってんの? 俺、怒らせるようなことした?」
「環くんと私、なにがそんなに違うの?」
「はあ?」



