……

2日なんてあっという間だった。

約束通りこの2日間の俺のラッキーアイテムが送られてきた。
楽しそうに運勢についてもメッセージが送られてきて、きっとにこにこしながら送ってくれたんだなと思うと、つられて微笑んでしまう。


ほんと、重症。


修学旅行から戻ってきた大型バスが数台、学校の敷地内に入ってくる。

ドアが開いて、荷物を取り出すより先に。


「雪杜くんっ!!」


はいはい。
今回は、きちんと準備できてるから。

足に力を入れて、飛び込んでくるその人を抱き留めた。


いくら、この人の過去に嫉妬したところで無駄なのは分かってる。
いろんな過去があるから、今この人がここにいる。


ほんのり甘い、桜の香り。


いつもと違う香りに反応して、つい腕に力が入る。
周りの2年生の視線が集まるけど気にしない。


「会いたかった、雪杜くんだあ~……!!」

「……うん」


きゅっと抱きしめる。


後から降りてきたトーガ先輩と目が合った。

鋭い視線。
宣戦布告ととらえるのは、間違いじゃなさそうだった。


ぶっ壊せるなら、やってみたらいいよ。


俺の反撃、開始。