何度も名前を呼ばれて、はっとする。
いつかもこんなことがあったから。
確かあれは、そう。遊園地に付き合わされた時だ。
お化け屋敷から逃げるようにして出てきた君が、何度も俺を呼んだ。
そして、友達というワードを出してきた。
……どうしてあの時、もっと余裕を持てなかったんだろう。
どうして、何があったのか優しく聞いてあげられなかったんだろう。
「……どうしたの」
翻弄されるな。
余裕をもて。
この人の、隣にいたいなら。
『……ぅ、ぐす……うっ』
「……」
ああもう。
つまらない意地なんて張らずに、さっさと電話してしまえばよかった。
『雪杜くん、』
「うん?」
『大好き』
「……うん」
とくんと音が鳴る。
いつだって真っ直ぐに伝えられる君が羨ましい。
俺にも、その強さが欲しい。
いつかもこんなことがあったから。
確かあれは、そう。遊園地に付き合わされた時だ。
お化け屋敷から逃げるようにして出てきた君が、何度も俺を呼んだ。
そして、友達というワードを出してきた。
……どうしてあの時、もっと余裕を持てなかったんだろう。
どうして、何があったのか優しく聞いてあげられなかったんだろう。
「……どうしたの」
翻弄されるな。
余裕をもて。
この人の、隣にいたいなら。
『……ぅ、ぐす……うっ』
「……」
ああもう。
つまらない意地なんて張らずに、さっさと電話してしまえばよかった。
『雪杜くん、』
「うん?」
『大好き』
「……うん」
とくんと音が鳴る。
いつだって真っ直ぐに伝えられる君が羨ましい。
俺にも、その強さが欲しい。



