一瞬だった。
私は信濃くんの腕の中にすっぽり。
ぎゅうっと力強く、抱きしめられて。
こんなの初めてで、息が止まって。
雪杜くんの腕の中に飛び込んだことは今まで何度もあったけど、
全然、違う。
雪杜くんはただ私を支えるように、優しく添えるようにしてくれてた。
だから、こんな。
苦しくなるほど強く抱きしめられた事が、ないから。
知らない石けんの香り。
知らない体温。
「し、し、しなのくんっ!?」
「……覚えておいて」
耳元で囁かれる、知らない低い声。
「ユキメ後輩との関係、今すぐにでもぶっ壊して俺のものにしたい」
「え、え……っ!?」
「俺、カノが思ってるほどいい奴じゃないから」
体が離れる。
「クズにだってなんだって、なってやる」
「……っ」
瞳が、顔が、近づいてくる。
言葉と共に、吐息がかかった。
私は信濃くんの腕の中にすっぽり。
ぎゅうっと力強く、抱きしめられて。
こんなの初めてで、息が止まって。
雪杜くんの腕の中に飛び込んだことは今まで何度もあったけど、
全然、違う。
雪杜くんはただ私を支えるように、優しく添えるようにしてくれてた。
だから、こんな。
苦しくなるほど強く抱きしめられた事が、ないから。
知らない石けんの香り。
知らない体温。
「し、し、しなのくんっ!?」
「……覚えておいて」
耳元で囁かれる、知らない低い声。
「ユキメ後輩との関係、今すぐにでもぶっ壊して俺のものにしたい」
「え、え……っ!?」
「俺、カノが思ってるほどいい奴じゃないから」
体が離れる。
「クズにだってなんだって、なってやる」
「……っ」
瞳が、顔が、近づいてくる。
言葉と共に、吐息がかかった。



