いるのかいっ!
誰なんだろう?
私もお母さんも知っている人といえば・・・・・・葵くん?
葵くんだったら嬉しいなぁ。
葵くんとは、私の幼なじみ。
大学生でかっこいい。いわゆるイケメンだ。
なんでもできて、一人っ子の私のお兄ちゃん的存在。
わくわくしながら、その強力な助っ人を待っていると、
「連れて来たわよ!出でよ、強力な助っ人!」
お母さんの合図と同時に出て来たのは、葵くんだった。
嬉しい!
舞い上がりそう!
でもここで舞い上がったら、みんなに怪しまれるからやめておこう。
葵くんとなら1か月過ごせるよ!
お母さんたちには悪いけど、ずっと海外旅行に行っていてもらって、葵くんとずっと一緒にいたいな。
「葵くん!久しぶりだね!ずっと会いたかったよ!」
そう言って、葵くんに抱きつくと、
「みこっちゃん、久しぶり。僕も会いたかったよ。」
優しく頭を撫でてくれた。
葵くんは大学生だからか、そんなに興奮していない。いたって冷静だ。
でも、私が葵くんのことを恋愛対象としてみているのを知っていて、葵くんを護衛役として連れて来てくれたお母さんはまあまあ天才なのかもしれない。
そんなことを考えないで、葵くんと過ごす1か月間を満喫しよう!
今日からの、楽しい葵くんとの生活の中で、絶対に葵くんを私のものにしたいなあ。
なんてね。