【完】悪魔と天使



  ねぇ、あま……!


 「てらす。」

  後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

 「あま……!
  処刑される奴がいるって聞いた。
  あまじゃ、ないよね?」

  あまは小さく頷いた。

 「よかった……」

  安堵の息を漏らしたが、あまは
  少し寂しげに微笑んでいた。

 「どうしたの…?」

  あまは黙って微笑むだけだった。