【完】悪魔と天使


  机にカバンを置いて、
  彼女のところへ向かう。

 「あのさ、いじめやめてほしい。」

 「は?」

  急に言い出したことに驚いている
  ようだった。

 「私、何かしたっけ。
  私に悪いところがあるなら、直すから。
  あなたの悪いところも直してほしい。」

  教室外のざわめきが聞こえる。

 「結馬は、私が酷いことしても
  笑ってるから。苦しんでなかったから、
  どんどんいじめていってた。」