★.:* ◌𓐍𓈒 LAST シンデレラ 𓈒𓐍◌ *:.★~挙式前夜に運命の出逢い~

「俺の人生最初で最後の革命を鼻で笑ったし返し。……ウソウソ! リクエストにお応えしてシンデレラストーリー盛り上げる為。俺プロデュースのシンデレラストーリーいかかでした?」

 ……絶対にし返し!  自分が、楽しみたかったんでしょ?

 彼は、そうっとガラスの靴を傍の棚に置いた後、泣きながら胸を叩く私の両手首を握り締めた。そして怒りが瞬間冷凍するほど甘やかな瞳で見つめ返すと、この尖った唇を少し強引に塞ぎ私の背中を引き寄せた。その柔らかくこの上ない甘い感触に一瞬で虜にされた私は、無意識に彼の首に手を回し無上の歓びに満たされ続けた。

「……俺は、即ハッピーエンドを熱望しながらも結の憧れ叶える為、必死に耐えてたのに煽りまくったあげくの果て拷問突入……。少しくらい虐めたくもなるさ。……俺が、どれほど結を欲しくて欲しくて堪らなかったか、後悔するほど思い知らせてやる。……今夜楽しみにしときなさい」

 私は、夜中に自分からねだったのを思い出し、瞬間沸騰した顔を下げ隠した。

 ……もう恥ずかしくて死にそう!

「オ、オジさんなんだから無理しちゃダメですよ」

 私は、羞恥心を隠そうと早口で返した。

「御心配なく! アラフィフナメんなよ! 滋養強壮ドリンクたっぷり準備したし普段週末はジム通い。結より絶対体力ある。……さっきこのホテル最高級スイート予約したから。……生涯忘れられない夜にするから楽しみにしてなさい」

 凌駕さんは、私を長い腕で愛しげにすっぽり包み、ますます顔を上げられない話をきっとドヤ顔で力説した後、耳元で甘い言葉を囁いた。

 私は、耳まで火照り最高に照れながらも素直に頷き返す。

 今夜、本当に凌駕さんと……? 諦めてたラストシンデレラになれるの?

「……こんな私でいいんですか?」

「結が結だからいいんだ。言ったろ? 運命って。誰かに、しかも出逢った日にこんな歳下に感じるなんてまだ信じられないけど確信してる。同じような境遇で育ち何より愛ある家庭を望む結となら、ずっと同じ想いで生きていける」

 私は、彼の言葉に心底安心し、見た目より厚く硬い胸に体を預け幸せに浸り出すが、またふと不安がよぎり恐る恐る彼を見上げた。

「……でもあの人が認めてくれるか……」