★.:* ◌𓐍𓈒 LAST シンデレラ 𓈒𓐍◌ *:.★~挙式前夜に運命の出逢い~

 この時ゆっくり頭を上げた大和さんは微かに笑っていて、そんな彼に驚き違和感を感じた。

「優しいんですね。……26かぁ。彼女より若くて肌もピチピチ。小ぶりだけどいいライン。……こりゃ今晩楽しみだ」

 え!? どういう意味? 披露宴が終わるまでの代役……まさかあの人、本当に私と結婚させる気!? 

 私は、初めからそのつもりでいたのを思い出しニヤニヤしてる大和さんを見上げると、再びノック音がしてヘアメイク担当者さんが挨拶しながら中に入って来た。

 大和さんは、愛想良く担当者さんに対応すると、意味深な笑顔で私に手を振り隣に去って行った。

 ドアが閉まった瞬間、深い溜息が出るほどテンションダダ下がり。抱いてたイメージとのギャップに困惑と失望……。それ以上にバカな期待を跡形もなく粉砕されたハートが、悲しくて潰れそうに痛む。

 凌駕さんとは、完全に別人……。

 それでもまだ淡い期待を捨て切れない自分が情けない。チャペルに私を攫いにきてくれるんじゃないかと……。

『俺が結を助ける。必ず結を守る。必ず幸せにするから』

 あの言葉を捨てきれない私がいる。……でもやっぱり有り得ない。最後まで断ったのは私だもん。初めから入籍するつもりでいたし、これで良かった…………わけない! やっぱり嫌!! 入籍なんて無理!
半分は、夜の世界に入ってでも返そう。

「どうぞこちらへ」

 ヘアメイクさんは、涙ぐむ私に全く気づくことなく準備を終え、白い鏡台に誘導した。