★.:* ◌𓐍𓈒 LAST シンデレラ 𓈒𓐍◌ *:.★~挙式前夜に運命の出逢い~

「結は、純粋に純愛希望だもんな。俺なんて一番遠い存在。マジ母親の為に身売りなんて普通できないし負けてるなって。俺が父親……は、勘弁。だからあしながおじさんならどう?」

 あしながおじさん……確か孤児の少女の文才がある資産家の目にとまり、毎月手紙を書く事を条件に大学進学の資金援助を受ける話。

 えっとラストは……? けど嬉しいような悲しいような……。あしながおじさんでなく女として見てほしい。でも歳の差の壁は想像以上に高い……って、今さら何を……。

 切ない想いを胸に秘め再び得意の作り笑いを返した。

「ありがとうございます。本当に言葉じゃ足りないくらい。……でも気持ちだけ頂きます」

「……結を助けたいんだ。……マジ嫌なんだ。もう金の心配なくなるのになぜ?」

 彼は、両手でこの肩を握り必死の形相で覗き込み強く聞き返した。

「……この結婚は、義姉の人生掛けた革命なんです。もう壊せない。彼女は、親子の縁を切る覚悟でもう出国済みです。私に頼んだのは、彼に恥かかせない為です。政略結婚でも本気で彼を愛し始めたから」

「……なら何で結婚しない? 全く意味不明」

「一番好きだからこそ一緒にいられない気持ちもあるんです。彼は、優しく紳士的で彼女の希望全てOKしてくれたけど、決して彼女に心開くことなく孤独感に苛まれていた時、元彼にプロポーズされた。そして愛する悲しみより愛される喜びを選んだんです。女は、愛されて結婚する方が幸せと信じて」

 彼は、しばらく沈黙した後、ふと私を見て腑に落ちたように頷いた。

「誰よりも大切な人を守りたい、幸せにしたいって気持ち今ならわかる気がする。……愛し方も愛の表現も形も千差満別だな」