あ〜美咲行っちゃった
私もそろそろ勇気出さなきゃ!

ってあれ、悠がいない
どうしよう…探さなきゃ!

「ここだよ、花奈」

ってえ、今すごく好きな人の声が耳元で聞こえた気がする

「えっ、夢」

ついに私は耳までおかしくなってしまったのかな

「バーカ、夢じゃねーよ
 ってか、ちょっと着いてこいよ」

顔がまだあげられない私の手を引っ張って
少し人の少ないところに着いた時

「おい、いい加減お前顔上げろよ」

「なんで?」

「なんでって、俺ずっと…
 ずっとお前のこと好きなんだよ!」

「えっ!」

私はびっくりして思わず顔を上げた
久しぶりに見た悠の顔が
今まで見たことないくらいに赤くなっていて
さらにびっくりした

「やっとこち向いた、これでやっと言える」

「俺と付き合ってください!」

「喜んで!」

「えっ!」

「えっ!、ってなんで!」

「いや、俺ずっと嫌われてたのかと思ってたから
 目も合わせてくれないし…」

「それはごめん、私も悠のことが好きで
 恥ずかしくて合わせられなく
 なっちゃったんだ」

「なんだそういうことか、めっちゃ安心した〜
 ってか、俺のこと好きとか嬉しすぎ」

「っていうかさ、これでやっと言えるって
 どういう意味?」

「あ〜それは、煌と約束してたんだよ
 花奈が目を合わせてくれたら勇気出して
 告白するって」

「そうだったんだ〜
 ってえ、その前に好きって言ってなかった」

「だって卒業式の日まで待っても全然目合わせて
 くれないし、
 このまま終わるのが嫌だったんだよ」

「まぁ〜、告白の途中で花奈が目合わせてくれた
 から結局両方とも成功だな!」

「これからもよろしくな!花奈!」

「こちらこそよろしくね!悠!」