「あたしっ、…また新しい恋するねっ!…渚……好きだったよ…」 曲がり角を躊躇わずに右折すると、 もう彼は見えなくなった。 精一杯の強がりは、 渚への気持ちを過去形にしたこと。 本当は、 口にしないだけで今も好き。 冷めたホットココア。 あたしが初めてあなたに教えた好きな物。 だってホットココアは… ─「ホットココアでいい?」 あなたを好きになったきっかけだったから…