極短☆ホットココア







「あたしっ、…また新しい恋するねっ!…渚……好きだったよ…」



曲がり角を躊躇わずに右折すると、


もう彼は見えなくなった。





精一杯の強がりは、

渚への気持ちを過去形にしたこと。



本当は、

口にしないだけで今も好き。








冷めたホットココア。


あたしが初めてあなたに教えた好きな物。



だってホットココアは…





─「ホットココアでいい?」



あなたを好きになったきっかけだったから…