これは、

あたしのけじめ。



「…沙雪…っ、ごめんな!」



まだ半分も飲まれていないホットココア。



あたしの気持ちも置き去りにして、


彼は寒空の下駆けていく。




「…ココア、冷めちゃった」


せめて渚の最後の後ろ姿だけでも、

目に焼き付けて起きたかった。



でもね?


涙で渚が見えないや。



渚を見失っちゃったよ…