女子校ってだけで、どうしてこんな人の恋愛事で盛り上がるんだろうか。


「千耶やからみんな盛り上がるんやろ」

「芽衣、人の心を読まないで」


呆れてため息をつき、一限目の準備を始めた。


「千耶〜あんたの好きな人って、K高だっけ?」

「へっ…うん…」


前に座っていた、




野村 春菜《ノムラ ハルナ》


が、楽しそうに話しかけて来た。


「知り合いをあたってみたら、いたよ
K高に通ってる人」


一ドキンッ


「千耶、奥手だから今度、勝手に遊ぶ約束取り付けたから」

「行動早っ!!」

「そういうことだから、明後日の日曜日、空けといてね〜」


それだけ言うと、有無を言わさずに、春菜は前を向いた。